清志郎が死んでからだいぶ経ったけど、なんか触れられなかったですね・・・
僕が思っていた以上に忌野清志郎は偉大でした。テレビを見ててそう思った。
ロックは洋楽に限る。やっぱストーンズだよ!って言ってた頃、RCサクセションはダサいんだと思ってた。ダサいというか、みんなそんなに好きじゃないんだと思ってた。それよりヴァンヘイレンやキッスに夢中のフリをしていたような・・・

中学に入って最初に仲良くなったタテヤマ君ちに遊びに行ったとき。
カーテンを閉め切った兄貴の部屋で兄貴には内緒でタテヤマ君が聞かせてくれたのが「雨上がりの夜空に」だった。
なんか衝撃的だった。音楽でビリビリきた初めての体験です。
それ以来何度も何度もそれこそテープがのびるくらい、レコードが擦り切れるくらい何度も聞いた。

高校生になって友達に聞かせるために学校にEP/LPを持って行った。当然レコードで。
それをクラスのちょっと気になっていた女子に見つかって「えーそんなの聞くんだぁ」と軽蔑の眼差しで言われた。悔しかった。

学園祭でアホだけど面白かった先輩がバンド演奏で雨上がりの夜空を歌った。ものすごくへたくそだったけどものすごくカッコ良かった。ステージに押し寄せて握手してもらった。

僕より一年早く社会人になった親友と彼のボロアパートで酒を飲みながら朝までギターをかき鳴らし清志郎の歌を歌った。二日酔いになった。


僕は一度も彼のステージを見たことがない。
見たいと思わなかった。どうせダサいから・・・
清志郎が死んでから気がついた。今そのことをとても後悔している。

だって僕は清志郎の歌を聴いて大人になった。矢沢でも桑田でもなくジョンレノンでもミックジャガーでもなく清志郎だ。


清志郎歌ってよ
僕とあの娘のためにさ
二人の為のラプソディー